今までバリ島の滝というとシンガラジャにあるギギの滝が有名でしたが、2015年ごろからインスタグラムなどの影響で、いろいろな滝にスポットがあたるようになってきました。滝の周辺の地元の人たちは、古くから、小さなお寺を建て、流れ出る湧き水を聖水として利用してきていましたが、滝ブームとなり訪れるツーリストが増えてくると、滝までの道を整備したり、駐車場を広げたりして、地元の収入源として活用するようになっています。
本日は、サヌールからだと車で約50分、人気のテーマパーク、バリサファリ&マリンパークから西に7km ほどのところにあるカント・ランポの滝に行ってきました。カント・ランポというのは滝の周辺に生息する実のなる大きな樹の名前で、地元の人は古くからそこにあった滝のことをカント・ランポの滝と呼んできたそうです。
1. 駐車場からのアクセス
近年、訪れる人が増えたということで増設された広い駐車場に車を止め、入り口を進んでいくとなだらかな道が続いています。新しくできたアイスクリームを売るお店や飲み物を売るワルンなどが数軒あり、その先に料金所があります。ここで入場料を支払うと、バリ・ヒンドゥーの寺院にある割れ門を模した入り口が見えてきます。ここから滝に向かって本格的に降りていきます。
上段左:カント・ランポの滝の駐車場、中央:駐車場からの入り口、右:入ってすぐに無料のロッカーがある
下段左:しばらくはなだらかな道、中央:アイスクリーム屋さんもある、右:チケットカウンター
2. 滝へのアクセス
割れ門をくぐるとすぐ右手に岩を掘った彫刻が見えてきます。滝を管理している地元の若者に聞くと、この彫刻は「おじいさんの代からあった」ということなので以前から地元の人がここに彫刻していたようです。小さなお寺のところで、右方向に行くと滝へ、左方向に行くと更衣室があって、その下には聖水をくむところがあり、最後は川に出られるようになっています。更衣室といってもおそらく地元の人がマンディ(水浴び)などに使っていた場所のようでコンクリートの壁から水が流れてくるだけのシャワーでなんとも風流があります。
上段左:割れ門を模した入り口、中央:岩に施された彫刻、右:階段を下りていく
下段左:お寺、中央:シャワー(?)がある更衣室、右:地元の人が聖水をくむ場所
さて、右手の滝のほうに向かっていくと、少し急な斜面の岩肌が現れてきます。手すりがありますが、ぬれて滑りやすくなっているので、あわてずゆっくりと降りていきましょう。ほんの10メートルほどで滝に到着です。
左:滝のほうに降りていく道、中央:岩肌がぬれて滑りやすいので注意、右:滝が見えてきた
3. 滝
カント・ランポの滝は段瀑(だんばく)と言われる滝です。滝の落ち口から流れ出た水が、岩にぶつかって階段を降りるように落下する滝のことです。段が2つあるものを二段瀑、三つあるものを三段瀑というそうです。このカントランポの滝は、複数の段になっていて細かく分かれています。そのため、水が幾重にも折り重なって落ちてくる様が圧巻です。カント・ランポの滝では、岩の段になっている部分に座って写真を撮るのがはやっていて、水に打たれながらの神秘的な写真になります。
カント・ランポの滝で写真を撮る人たちと滝の下で順番を待っている人たち
4. カント・ランポの滝の感想
カント・ランポの滝は滝つぼがなく、すぐに川になっています。川幅も狭く、大勢の人が滝の下に集まって、滝の下で泳いだり、涼んだりということはできそうにありませんが、形を変えながら流れ落ちてくる水を眺めているのは飽きません。ゆっくり眺めていられるスペースがあれば、とも思いましたが人工的な手が加わる隙を与えていないのもよいと思い直しました。滝までもアクセスしやすいので、機会があれば訪れてみたい滝のひとつです。なお、カント・ランポ滝に行く場合は水着もお忘れなく!
カント・ランポの滝(Air Terjun Kanto Lampo)インフォメーション
入場時間:7:00am-19:00pm
入場料:Rp20,000
アクセス ★★★★☆
混雑具合 ★★★☆☆
お勧め度 ★★★★☆
取材時:2020年2月
内容、料金などは取材時点のものとなります。